日頃サラリーマンをしていると、取引先との接待や上司との付き合い、懇親会、歓迎会・送別会や忘年会、新年会など飲み会のイベントが目白押しで、お酒の場とは切っても切れない関係にあります。
せっかくダイエット中なのにまた飲み会なんて「これまでの努力が水の泡になってしまう!行きたくない!」と憂鬱になっていませんか?また、サラリーマンは付き合いが多いのでダイエットは無理だと諦めていないでしょうか?
お酒はダイエットの天敵だと思われがちですが、実は酒太りなんて都市伝説みたいなモノです。ダイエット中の飲み会でも正しい対策を少しだけ心がけるだけで太りにくくすることができます。
ダイエット中に飲み会があっても太らないお酒の飲み方や食べ物を紹介いたします。
photo by Anna Pavie
目次
ダイエット中の飲み会で「お酒を飲むと太るから全く飲みません!」はちょっと待って!
世間でよく耳にする、お酒を飲むと太るというのは勘違いです。
なぜかというと、お酒に含まれているカロリーが直接脂肪に変わるのはほんのわずかだからです。
アルコール(100%)のカロリーは、7.1kcal/g。こんなお酒の量は実際には飲めませんが、100ccのアルコールを飲むと710kcalを摂取したことになります。
数字だけ見るとかなり高カロリーだと思ってしまいますが、アルコールから摂取するカロリーというものは、「エンプティーカロリー」といって体脂肪として蓄積エネルギーとならないとされています。
アルコールは体内に吸収されるとすぐに「酔い」という形で体熱として発散されたりしてカロリー消費される。
世間で言われているようにお酒を飲むことだけが直接太る原因ではないので、ダイエット中だからといって極端に禁酒をしなくても大丈夫なのです。
飲み会でよく飲む「ビール・ワイン・日本酒」は太りやすく、ダイエット中では天敵なのか?
ダイエットでよく話題に出る、ビールや日本酒は太りやすいので飲み会ではなるべく飲まない方がいい?という質問。
答えはNoです。
ただ、少し補足が必要です。
一般的に太りやすいお酒と太りにくいお酒は以下の通りに分けることができます。
- 醸造酒・・・太りやすい
→原料となる穀物(ビールなら麦、ワインならぶどう、日本酒ならお米)などに含まれるカロリーが高いから。 - 蒸留酒・・・太りにくい
→原料となる穀物のカロリーが蒸留することによって落とされているためカロリーが低い。
でも、実際にはどちらを飲んでも差はほとんどありません。上述で説明したアルコールによるカロリーはエンプティカロリーだからです。
数値にしてみると分かりやすいです。
例えば、ビールのカロリーでいうと、500ccの缶には約210kcalが入っています。アルコール度数5%とすると25cc×7.1kcal=約177kcalがビールに含まれるアルコールによるカロリーとなります。
アルコールによるカロリーは脂肪として蓄積されないので、脂肪として蓄積されるのは残った210kcal – 177kcal = 33kcalとほとんどありません。
なので、飲み会でダイエット中の女子がよく言うように「ビールや日本酒は太りやすいのでのみませーん!」とかいって神経質にはならなくても大丈夫なのです。
ビール好きが太る原因
ビールや日本酒、ワインなどの直接アルコールからのカロリーが低いのに、 ビール好きが太ると言われているのはおつまみとの関係が強いからです。
俗に言われるビールに合うつまみといえば、かなり脂っこいものなど高カロリーなものが多いですよね。これがビール好きを太らせている最大の要因となっているのです。
飲み会中で、おつまみを気をつけるだけでダイエットの成果はかなり変わってきます。
ただしお酒の飲み過ぎはダイエットの大敵になる
ただし、お酒の飲み過ぎはやはり太る原因になるので注意が必要です。
エンプティカロリーとは栄養素を含まないという意味で、カロリーがエンプティー(ゼロ)ということではありません。過度な飲酒はダイエットの大敵になります。
ビールや日本酒を飲み過ぎるとパンを流し込んでいるような糖質過多に
ダイエットの天敵は「糖」です。お酒の中で特にビールや日本酒は炭水化物ではないですが含まれている糖質の量に気をつけなければなりません。
蒸留酒であるウィスキーや焼酎には糖質が含まれておりませんが、ビールや日本酒にはかなり含まれています。ビールは大麦、日本酒は米が原料ですからね。
また糖質は液体になると体内でかなり吸収されやすくなるので、喉ごしでガンガン飲めてしまうビールは注意が必要です。ガンガン飲んでしまうとまるで麦でできているパンを流し込んでいるのと同じくらい糖質を摂ってしまうことになってしまいます。
ただし、赤ワインは醸造酒ですが糖質が少ないのでオススメです。
赤ワインとビールの糖質の含まれている量を比較すると、
- 赤ワイン
・・・糖質:100mlあたり1.5g - ビール
・・・ 糖質:100mlあたり3.1g〜4.6g
と言われていますが、ビールは糖質が多いのにプラス飲みやすくガブガブ飲んでしまいガチなので注意が必要です。
このせいでビールが太りやすいと言われる所以になっています。
飲み会でお酒を飲み過ぎる太ってしまうもう一つの原因やメカニズム
お酒を飲むと太るメカニズムがあります。
アルコールは体内にとってかなり有害です。
このアルコールを肝臓がアセトアルデヒドという物質に分解してくれますが、この作業は肝臓の中でも最重要かつ最優先項目となっております。
そしてアルコールが摂取されている間は肝臓は忙しく必死に解毒作業を続け、そのせいで本来行われるはずのグリコーゲンの貯蔵が後回しになって脂肪を溜めやすくなっているのです。
どういうことかというと、本来は食後に糖が脂肪へ蓄積されるプロセスは以下のとおり。
- 食後に上昇した血糖をインスリンがグリコーゲンに変えて血中に少し残す
- すぐに筋肉に運ばれる
- 次に肝臓へ運ばれる
- 余った血糖は中性脂肪に変えて脂肪細胞へと運ばれる
でもアルコール処理に肝臓が忙殺されると、肝臓がグリコーゲンの貯蔵をできなくなるので、その分が脂肪細胞に運び込まれるからです。
これが、お酒を飲みずぎると太ってしまうメカニズムです。
何度も言いますがお酒を飲んでアルコールが直接体脂肪に変わることはありません。
でも飲むたびに肝臓には大きな負担になっていて脂肪を溜めたすい体になってしまい、その時の食べ物が結果的に体脂肪へと蓄積されていくのです。
ですので、ダイエット中の飲み会で太らないようにするためには食べ物に注意をしなければならないのです。
ダイエット中の飲み会対策で太らないようにするには食べ物やおつまみに気をつける
飲み会が多く脂肪が蓄積されて太ってしまう原因は、飲み過ぎ以外では実はお酒ではなくおつまみが真の原因となっていることがほとんどです。
お酒を飲んだ後は、食べ物が脂肪として蓄積されやすいのです。理由は以下の通りです。
- お酒を飲む
- 肝臓がアルコールを中和・分解する仕事に必死になる
- 本来行うべき食事で摂取したエネルギーを一時保管する役割をやめてしまう
- つまみなどから摂取したエネルギーの多くは脂肪細胞に直接蓄積される
では、どうやればダイエット中にお酒を飲んでも太りにくくなるのでしょうか?
ダイエット中の食事ではメニューの食べる順番を変えると太りにくい
ダイエット中の飲み会では対策として食べる順番を意識するだけで血糖値の上がり方を緩やかにしたり、高GI値・高カロリー食品の摂取量を抑えることができるので太りにくくすることができます。
この血糖値の急激な上昇を予防することは、ダイエット中の食事の摂り方ではかなり重要になってきます。
脂肪の作られ方や血糖値・GI値に関して詳しくまとめているので、時間があるときにチェックしておいてください。
【参考】お腹周りの脂肪はこうしてつくられる。落とすには食事制限より食べ方が大事。
では実際にダイエット中の飲み会では、食べる順番はどう組み立てればよいのでしょう?
ダイエット中の飲み会対策で太らないメニューの選び方
以下の要領を守るだけで誰でも簡単にダイエット中の飲み会でも太らないように対策できるので、ぜひ実践してみましょう。
- 空腹での飲み会は避ける
- ファーストオーダーは食物繊維の多いメニューを選ぶ
- メインオーダーは基礎代謝を高める肉や魚を選ぶ
- ラストオーダーで揚げ物やご飯を選ぶ
①空腹での飲み会は避けましょう
僕も昔は結構やっていたのですが、「今晩は飲み会なので節約として昼食は抜き!」とか言って空腹状態で飲み会挑んでいないでしょうか?
飲み会でガンガン飲み食いしても、昼食抜いたのでカロリー収支は相殺できていると思われがちだがそれは勘違いです。
このように空腹状態で飲み会に行くと、ファーストオーダーからガッツリ腹が満腹になるような高カロリー食品などを注文して食べてしまいがちになります。
食べてもよいのですが 痩せたいなら食べる順番が大切なんです。
飲み会が始まって太りやすい高カロリーな食事をガツガツ食べてしまわないためにも、飲み会前には小腹を満たしてから挑んでください。
最近は飲み会前にウコンをコンビニで買ってから行く人が多いです。その時にできるだけ空腹状態をさけるようなものをお腹に入れてから飲み会に行くようにしましょう。
食物繊維が豊富だったり、血糖値の上昇を抑えてくれる以下の様な食品がオススメです。
- チーズ
- ヨーグルト
- ドライフルーツ
- おでん
- ナッツ
- ゆで卵
②ダイエット中の飲み会で食べ物はファーストオーダーで食物繊維の多いメニューを選ぶ
飲み会が始まって最初に食べるべきつまみは、なるべく 低カロリー・低GI値で食物繊維が多く血糖値の上昇を抑えてくれる様なメニューを頼むのが鉄則です。
特にキムチやチャンジャ、納豆などの発酵食品は、アミノ酸が豊富で体の代謝を高めてくれ脂肪をつきにくくしてくれるからオススメです。
他にも、たこわさ・海鮮サラダ・もずく酢・生キャベツ・枝豆・冷奴なども積極的に取り入れましょう。酔っ払う前に血糖値を上げないメニューでオーダーをコントロールすることがポイントです。
③ダイエット中の飲み会での食べ物はメインメニューで基礎代謝を高める肉や魚を選ぶ
順番を守り少しお酒が回ってきたところで、お腹を満たすメインメニューを頼みましょう。ここで注意したいのは、できるだけ太りにくくタンパク質が豊富な肉を選ぶことです。
例えば焼肉だと脂肪分が多く高カロリーなカルビやサーロインは控え、ヒレやモモなどの赤身を頼むのがコツです。
他にも、ささみやズリ、軟骨、ホルモンなどは低カロリー・高タンパク質な食品なのでオススメです。
④ダイエット中の飲み会で揚げ物やご飯を注文するときはラストオーダーで
揚げ物やご飯は高カロリー・高GI値なのでダイエット中には控えたいが、どうしてもお腹が満たされなかった時は最後に頼みましょう。
当たり前ですが痩せたいなら締めでラーメンに行くのはNGですよ。
揚げ物の横にあるレモンはぜひかけて食べてください。レモンは血糖値の上昇を穏やかにしてくれる作用があります。
ダイエット中の飲み会の前後でやればベストな対策
飲み会ではあらかじめ決められたコースメニューもありますし、自分勝手にオーダーできないことも多いとおもいます。
ですので、飲み会の前後でやっておくと効果のある対策方法をお伝えしておきます。
ダイエット中の飲み会前で効果のある対策
上述の通り、できれば飲み会前にコンビニのイートインコーナーででも血糖値の急上昇を抑えてくれる食物繊維が豊富な食品を食べておくのがベストですが、周りが一緒だとなかなか一人だけ食べておくことは難しいですよね。
そんな方は日頃から太る原因でもある食後の血糖値・中性脂肪の上昇を抑える効果のあるサプリなどを取り入れることがオススメです。
サプリや青汁を毎日飲んでおくだけで、飲み会だけでなく常時食後の中性脂肪の急上昇の抑制効果があるので太りにくい体づくりのサポートをしてくれます。
<機能性表示食品>中性脂肪や血糖値を抑える【厳選青汁premium(プレミアム)】ダイエット中の飲み会後や翌日にやっておきたい対策
よく言われるように、本来お酒とチェイサー(水)はお酒と同じ量を飲むのがベストですが、なかなかそうはいかないとおもいます。
- 飲み会直後の対策
飲み会後にお水をガブガブ同じ量を飲んだ方が良いですが、難しい場合は帰りの電車内でペットボトルの水をゆっくり飲みきるように心がけてください。 - 飲み会が終わって帰宅後の対策
帰宅後は面倒くさくてもできるだけ暖かいお風呂に入るように心がけましょう。そうすることで副交感神経が活発になり内臓の動きを促進できるのでアルコールや脂肪の分解を促進して太りにくくなるからです。 - 飲み会翌日の対策
翌朝起きた後は、おそらくお腹が空いた感じになるとおもいますが、できればスムージーや青汁などで済ます方がベターです。前日に暴飲暴食したカロリーをリセットするためです。
また、二日酔いの場合は肝臓がまだまだ全力でアルコール分解作業に追われているので、グリコーゲンを蓄積できず体脂肪へ回されるのでより体脂肪を増やしてしまう可能性があります。
なので、暴飲暴食した翌朝のご飯は、水分はたっぷりと摂ってスムージーや青汁などカロリーが低いもので済まして食べ過ぎをリセットするのがオススメです。
まとめ
今まで「ダイエット中なので飲み会は控えよう!」と思っていたあなたは、お酒を飲むだけでで太るというは思い違いだったということがわかっていただけたかと思います。
簡単にまとめるとダイエット中の飲み会で気をつけるべきなのは、
- 飲み過ぎ注意
- 食べる順番に気をつける
だけです。
ダイエット中で飲み会続きでも今回お伝えした内容に気をつければ確実に太らないように対策できるので、恐れずにお酒のお付き合いを大切にして楽しんでくださいね。
今日もRe-MANしよう。
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